誕生から死にいたる人の一生をライフサイクル(ライフステージ)と呼びます。
ライフサイクルの節目にはハードルがあり、越えれば新たな自分を獲得することができますが、障害につまづく場合もあります。年代特有のストレスについて学ぶ際に役に立つ考え方なので、覚えておいてください。
人生の節目でハードルを越える時に、サポーター(支援者、介添え)、目標となるロールモデル、コーチやメンターがいればスムーズに進めます。書籍や他人の経験に耳を傾け、自分を見つめなおすことも大きなヒントになります。
学童期
個々人の性格が明確になり、集団生活も本格化します。体力や免疫力向上のために、基本的な生活習慣(睡眠、食事、衛生など)を守ることが大切です。
思春期
反抗期、第二次性徴など、本人もコントロールできない要因に加え、受験やSNSによる同調ストレスが考えられます。
青年期・大学時代
自立した一人の人間となる時期、希望と不安、自由と自律の間で自分を見失いがちです。
社会に出る前夜として大切な準備期間ですが、夜明け前の闇が深い時期でもあります。
就職活動によるストレスが近年高まっています。
新入社員
毎日決まった時間に会社に行くというライフスタイルを確立するだけでも大きなストレスとなるうえに、学生時代は気の合う仲間とつきあえばよかったものの、会社では人を選べません。
人間関係の悩みが増えたり、自分の夢との整合性で悩みます。
新入社員の3割が3年以内に離職します。
驚くべきことに、20代の3人に1人が真剣に自殺を考えたことがある、という調査結果が出ています。(日本財団自殺意識調査2016より)
35歳
結婚、出産などのライフイベントが増え、周囲と比較しがちです。
一般的に、35歳が転職限界年齢といわれており、キャリアチェンジの岐路です。会社では、マネジメント経験をする人が増え、人を育て指導する役割を期待されます。
40歳
ユングが「人生の正午」と呼んだように、人生の折り返し地点です。
身体のがんばりがききにくくなり、健康診断で異常を指摘されることも増えます。
社内では、中間管理職として上司と部下の板挟み状態に悩む場合も多いようです。徐々に若さを失うことを実感します。
50歳
身体はますます加齢の影響を受け、心のがんばりもききにくくなります。
気が短くなる、いらいらしやすくなる、という性格の変化がみられる場合もあります。女性は更年期を迎え、不安定になります。
子離れの時期に喪失感を感じたり、ぽつぽつ知り合いが亡くなったりと失う経験が増えます。老親の介護や実家の片付けを担う年代でもあり、ストレスは多いといえます。
定年前後
個人差の大きな年代です。
一般的に職業人生の終わりですが、元気な限り働きたいという方も多いでしょう。
希望が叶えばよいのですが、定年でひきこもったり、うつ状態になるケースもみられます。自分の定年後を想定し、資金だけでなく人間関係も準備しておきましょう。
老年期
老いや病気、生活資金など様々な問題が山積しているかに思えます。
最近の研究では、「老人は、若い日の幸せな思い出の中で生きている」という報告があるように、それまでの生き方や、物事への向き合い方次第で、人生はまだまだ充実するはずです。
若者よりも、時間の流れを速く感じるという特徴もあります。私達も、いやなことは忘れ、幸せな気持ちで生きるヒントを得られるかもしれません。
さて、
「ライフシフト」(人生100年時代の人生戦略)リンダ・グラットン著という本をご存知でしょうか?2017年のビジネス書ベストセラーです。
この本は
「医療が進み、すべての人が100年生きる時代、60歳定年前提の知識やスキルではやっていけない。常に学び、常に次の自分を描いて投資(スキルなど)しよう。資金を蓄え、新しく手に入れた時間(寿命)を充実させよう」
と、60歳以降の40年間をどう生きるかについて示唆を与えてくれます。
ようやく60歳で定年なのに死ぬまで働かせるのか、と、とるか、自分で選び取った時間を好きなことをしながら社会とかかわり続ける、と考えるかは皆さん次第です。
資金やスキル、仲間に加え、心身の健康を維持するためのストレスマネジメント力を身につけておくことも重要です。
配偶者との死別、病気、とつらいこととたくさん遭遇するのが、老いです。しかし、すべての人に起きることなので、受け止め方や対処を通して、うまく乗り越えていければ理想ですね。100年の人生は、皆さんにどんな希望や可能性をもたらしますか?
まとめ
・人生を川の流れに例え、様々な課題を乗り越え、成長していくという考え方をライフサイクルと呼ぶ。
・ライフサイクルの節目には、ハードルがある
・そのハードルを予期し、のりこえるためのスキル、支援者、ロールモデルなどを準備しておくとよい。