Lesson7-7 セルフケア:日常生活や運動

つい見逃しがちな日常生活にも、セルフケアのヒントはたくさんあります。

運動

確かに運動は身体によさそうですが、精神にも影響を与えるのでしょうか。「脳を鍛えるには運動しかない! 最新科学でわかった脳細胞の増やし方」(ジョン .・レイティ著)という書籍では、学習効果向上、ストレス、不安、うつ、ADHD、依存症、ホルモン変化、加齢といった人間の悩み全般に、運動がいかに脳を鍛え、頭の働きを取り戻し、気持ちを上げるかを説明しています。頭がぼんやりして悩んでいた時、私もこの本を読み、ウォーキングやピラティス、ダンスをはじめました。運動の良さはなんとなくわかっているけれど、踏み出せない方のモチベーション対策にどうぞ。

散歩

リラックス、気分転換、マインドフルネスの一環として有効です。心拍数を上げてさらに効果を上げるには、ウォーキングという方法もあります。

ウォーキング

効果1:脳を、ポジティブ思考に変化させる

ウォーキングはリラックスだけでなく脳自体を変化させます
ウォーキングのような軽い運動を継続することで、ストレス過敏になった扁桃体をなだめる効果があることが分かっています。ネガティブな感情が減り、心も身体も調子がよくなる方向へ進むのです。ただし、運動を継続しないと元に戻ってしまうことが分かっています。軽い運動を継続させるためには、息が少しあがる程度の速さで30分間を週3回位のウォーキングがおすすめです。

効果2:セロトニンが増加

セロトニンにはノルアドレナリンとドーパミンが過剰に出すぎないように抑えるという働きがあります。セロトニンが多く分泌されると、イライラや不安といったネガティブな感情から解放されて精神が安定するようになります。また、セロトニンは睡眠も安定させます。セロトニンを増やすには、朝日をしっかり浴びることとリズム運動をすることが有効です。

効果3:βエンドルフィン(ベータエンドルフィン)が増え、鎮痛効果につながる

βエンドルフィンが増えると、脳を覚醒させて集中力や思考力や記憶力が増し、痛みやストレスを麻痺させて感じにくくする働きがあります。その鎮痛効果はモルヒネの6.5倍にも及び、別名脳内麻薬ともいわれるほど痛みに対しての効果があります。

食事

朝食を食べないと、脳のエネルギーやセロトニンが不足し、疲れたりミスをしやすくなります。GABAやトリプトファン、カルシウムなどメンタルヘルスに効果的な食事を摂れれば理想ですが、まずは朝食に何かを食べることを大切にしましょう。うつ病と朝食をとらない人は、有意で関連があります。

生活習慣

早寝、早起きです。うつ病になると、睡眠が乱れ、寝付けません。そして朝起きられません。心を穏やかにするセロトニンは午前中に朝日を浴びることで分泌されます。とにかく午前8時には起きることです。

人と会う、話す

発散やお互いを思いやるという意味で、他人とのおしゃべりは大切です。違う視点(認知)を与えてくれることもあります。

睡眠

最近「睡眠負債」という言葉がよくきかれますが、睡眠は心身に多大なる影響を与えます。一日4時間から6時間しか眠らない生活を2週間続けると、判断力や、段取りをつけて能率よく行動すると云った能力は、丸二日徹夜したレベルにまで低下します。睡眠不足の状態を長期間続けていると、気分や感情に関係するセロトニンなどの神経伝達物質の働きの異常をきたします。うつ病の患者さんのほとんどは睡眠障害を訴えます。日本人は、稀にみる「寝ない」人達です。あなたのペースで、他人と比較せずに、睡眠時間を確保しましょう。たくさん寝るのは恥ずかしいことではありません。

触れ合いによるオキシトシン増加

オキシトシンは、もともと出産や赤ちゃんへの愛情などに関する女性特有のホルモンとして知られていましたが、近年ストレスを和らげる効果などに着目されています。

オキシトシンはハグや人に触れたりスキンシップでよく出ることが分かっています。人だけでなく、心をこめてかわいいと思いながら動物やぬいぐるみを触ったり抱いたりしても分泌されます。「ありがとう」と言う、親切にする、プレゼントを贈る、と相手を思いやる行為でも分泌されます。

オキシトシンは、幸せを感じるためのセロトニンやドーパミンやβエンドルフィンの放出を促す作用があります。またストレスに敏感な扁桃体を鎮めます。

 

 

まとめ

・脳を鍛え、ストレスに強くするには、運動、食事、散歩、人と話す、適度な睡眠、触れ合いなど、日常生活を丁寧に送ることが大切。

・オキシトシンはスキンシップや授乳で発生する。