「同僚に資料の間違いを指摘。すると「修正しました」だけで「すいません」の一言がなかった。自分が悪いのだから謝ればいいのに」(Aさん)
「夫が休みの日、私が忙しく子供の世話や家事に追われているのに、テレビを見ていて何もしてくれず、イライラした」(Bさん)
「30分も並んだのに、目の前でチケットが売り切れた!なんで私だけこんな目に?」(Cさん)
世にイライラの種は尽きません。
「怒り」自体は感情の一つですので、必ずしもネガティブなものはありません。
ただ、自分が嫌な思いをしてストレスをため込むのは避けたいですよね。
「怒り」はうまくコントロールすることで、エネルギーやモチベーションに変えることもできるのです。
つまらないことでイライラしないようにし、怒りを適切な方法で伝えること。これが「アンガ―マネジメント」です。
怒りのメリット、デメリットとは?
怒ることのデメリットとして、「後悔する」「相手と気まずくなる」などが挙げられますが、実は「身体に及ぼす悪影響」のほうがデメリットは大きいのです。
免疫力や体のあらゆる機能が落ちると言われています。
一方で怒ることのメリットは、「すっきりする」「相手にはっきり意志が伝えられる」といったことがありますね。
また、悔しさから「モチベーション・向上心につながる」というメリットがあるのです。
青色発光ダイオードの発明でノーベル賞を受賞した中村修二さんが「自分のモチベーションは怒りだった」と発言したのは有名な話です。
とはいえ、怒りをマネジメントするのは簡単なことではありません。大切なのは怒るべきことは怒る、怒らなくていいことは怒らないようにすること。この線引きができることが重要です。
怒りはコントロールできるもの
さて、怒りの感情をコントロールすることは、なぜ難しいのでしょうか?
それは「教育として受けたことがないから」です。
おそらく誰もが「怒ると損」といったしつけは受けたことがあるでしょう。でも、「知っている」と「学んで理解する」ということは違います。
「ちびまる子ちゃん」は広く知られたキャラクターですが、描いてみてと言われてもなかなか描けませんね。しかし、技術を学んで練習すれば必ず描けます。
動物は敵に攻撃されたとき、襲いかかるか逃げるかを瞬時に選択します。
筋肉を緊張させて、逃げるか襲いかかるかを体に選択させるための指示になるのが「怒り」という感情です。
怒りとは身を守る必要なものなのです。ですから、怒りの感情をなくす、押さえ込むことはやめましょう。
怒りの感情自体は悪いものではないのです。
一次感情を探す
私達は怒りを感じると「イライラした」「ムカつく」「腹が立った」などと言います。
しかし、怒りの底には別の感情が隠れています。
最初の例で言うと、Aさんは同僚の言葉遣いに「がっかりした」、Bさんは夫が手伝ってくれなくて「疲れた」、Cさんはせっかく並んだ努力が無駄になり「悲しい」などの感情がありそうです。
怒りの底に隠れている感情を「一次感情」といいます。
怒りを感じた時は、まず自分の一次感情を探してください。そして、怒りではなく、一次感情を伝えるようにしましょう。
Bさんなら、何も言わずにイライラしているよりは「疲れているからこれを手伝ってほしい」と言った方が、夫が家事や育児に関わる可能性は高まるに違いありません。
心をコップに例えると、「さみしい、つらい、悲しい、不安」といったネガティブな一次感情が徐々にたまり、それが何かのきっかけであふれ、「怒り」という第二次感情に変わります。
怒りやすい人とそうでない人の違いは、コップの大きさの違いです。コップの大きさを変えることもできますが、時間を要しそうなので、まずは、あふれる前に一次感情を自分で捨てていくスキルを身につけましょう。
まとめ
・怒りは悪いことだけではなく、向上心につながることもあります。
・大切なのは怒るべきことは怒る、怒らなくていいことは怒らないようにすること。
・怒りの底には別の感情(一次感情)が隠れており、それを自分で捨てていくことが大切。