Lesson6-6 職場でのメンタルヘルスケア:職場復帰支援

8割がた回復すれば、復帰を考えてよいとされています。

復帰したいという気持ちが先走る労働者もいますが、早すぎる復帰は再発を招きかねません。主治医や職場とのコミュニケーションを密にとり、十分な協議のうえで臨みましょう。

職場復帰支援の流れのステップ

①病気休業開始時及び休業中のケア

②主治医による職場復帰可能の判断

③職場復帰の可否の判断および職場復帰支援プランの作成

④最終的な職場復帰の決定

⑤職場復帰後のフォローアップ

①については前述のとおり。
ここでは特に重要な③について詳しく説明します。

③職場復帰の可否の判断および職場復帰支援プランの作成

スムーズな職場復帰を支援するためには、職場復帰手続きの前に「必要な情報の収集と評価を行った上、職場復帰の可否を適切に判断し、さらに職場復帰支援プランを準備」することが不可欠です。

情報の収集と評価

職場の受け入れ状況についての現実に即した情報を集め、労働者の実際の状態(回復度合い、業務遂行能力など)について客観的に把握するようにしなければなりません。

・労働者の職場復帰に対する意思の確認(意思、就業意欲、職場復帰支援プログラムの説明と同意)
・産業医等による主治医からの意見収集
・労働者の状態(回復度合いや業務遂行能力、希望就業先)
・職場環境等の評価(業務や職場との適合性、作業管理や作業環境管理、職場側による支援準備状況)

などがヒアリング項目にあたります。

これらをもとに、職場復帰の可否を判断します。大切なのは、「復帰すること」ではなく、「復帰後、症状の再発なく、継続的に仕事できること」です。

職場復帰プランの作成

復帰者の健康度と職場の健康度のバランスが大切です。
職場が過度に負担を抱えてしまうと、不満を持つ人も出て、復帰者本人にストレス与えることにつながりかねません。

職場復帰における重要なポイントは以下です。

・職場復帰の際の異動の希望をどう伝えるか

軽減勤務が可能な状態を「職場復帰可能」と判断すべきか

段階的職場復帰(リハビリ出勤)の制度をどのように設計すべきか

リハビリ出勤には、職場復帰後配慮型、通勤練習型、試し出勤型、リハビリ勤務無し型などがあります。

職場の制度設計にもよりますが、各リハビリ勤務時の位置づけ(治療の一環なのか)、報酬、交通費、労災適用、職責などについて、会社と復帰者の間で一定のルールを決めて同意しておくべきです。

⑤職場復帰後のフォローアップ

復職後3か月間程度は、心身の疲労から再び調子を崩したり、休んだ分を取り戻そうと復帰者の気持ちの焦りが残る時期です。
1か月に1度は産業医や管理監督者との面談を設け、適宜職場復帰プランを見直しましょう

必要以上の配慮はスムーズな職場復帰を阻害します
遅れを取り戻そうというあせりがもとで働きすぎない作業量や内容に抑え、徐々に以前に近い職責を果たし、チームの一員として働いている実感があればよいでしょう。

職場復帰をしてからも、半年程度の服薬と通院が必要ですが、再発を抑えるためだと周囲も理解してあげましょう。
会食や職場の飲み会などへの参加も、復帰の助けになりますが、服薬中はアルコール摂取には注意が必要です。

まとめ

・8割がた回復すれば、復帰を考えてよいでしょう。

・主治医による職場復帰可能の判断、職場復帰の可否の判断および職場復帰支援プランの作成、最終的な職場復帰の決定、職場復帰後のフォローアップを行います。

・異動、軽減勤務、リハビリ勤務、などの職場復帰プランを話し合い、定期的に面談しましょう。復帰3か月は再発しやすい時期なので注意しましょう。