Lesson5-2 受診の仕方、治療の種類

どの診療科に行くべきか

心に関わる疾患のうち、主に身体症状が現れる心身症を扱うのが「心療内科」精神症状を扱うのが「精神科」というくくりです。
しかし、精神科は敷居が高いので、心療内科を受診するということも可能です。
実際に、うつ病は両方の科で扱われます。依存症は精神科です。

まぎらわしいのですが、「精神科・神経科」「精神神経科」は、ほぼ同じ精神障害を対象としていると考えられます。

一方神経内科」は、脳血管障害や神経の病気、認知症などを扱います。
心ではなく、脳・神経・脊髄・筋肉に病気があり身体が不自由になる病気を扱う診療科です。間違えないように注意しましょう。

とはいうものの、例えば「下痢がよく起きる」「動悸が頻繁に起きる」という、背景に心の問題があるかもしれない症状は迷いますね。
最近は、「総合診療(内)科」を設ける大規模病院が増えています。原因不明の身体症状に困っている方は検討してみてはいかがでしょうか。

精神科受診はハードルが高いという方も、症状が出ているのなら内科から受診してかまいません。

病院と診療所(クリニック)

治療形態として、通院治療、入院治療、デイケアやリハビリテーションがあります。

病院とは、20人以上の患者を入院させるための施設を有するものを指します。
診療所とは、患者を入院させるための施設を持たないか、19人以下の患者を入院させるための施設を有するものをいいます。

〇〇クリニックというのは診療所にあたります。精神疾患の入院は、「精神病床」許可を取らなくてはならないので、総合病院の精神科であっても入院ができるとは限りません。

治療、デイケア、リハビリなどには、精神保健福祉士、作業療法士、臨床心理士など専門スタッフが必要になります。
クリニックでもこのようなスタッフが配置されているところもあり、病院やクリニックという区分では、施設内容を判断できません。

病院やクリニック(診療所)でも、開設者や院長が主治医であれば長い期間、同じ医師に診てもらえるというメリットがあります。

大規模病院では、同じ医師に診てもらうために曜日が指定されたり、転勤もあり得ます。医師との相性や治療方針にギャップが生じ、他の医療機関へ移る時はできれば紹介状を書いてもらいましょう。

心が弱っているときは、この先生でいいのか、と疑念を持ち訳すなりますが、少し継続してみて判断してはいかがでしょうか。家族などに診療に同席してもらえれば、客観的な意見をきけるかもしれません。

治療について

まず病気の診断を行います。
別の病気が疑われる場合などには血液検査やいくつかの科を受診する場合もあります。
調査票、心理テスト、過去の病歴、生育歴、家族の情報と現在の病態をあわせて診断が行われます。

治療方法は、休養、薬物療法、心理療法が中心です。

薬物療法、認知療法についてはうつ病治療のところで触れましたので、今回は割愛します。

うつ病の場合、抗うつ薬、抗不安薬、睡眠薬などが用いられます。幻覚、妄想、焦燥感には抗精神病薬、双極性障害には気分安定剤などです。
精神科の薬はほとんど肝臓で分解され、他の薬との飲み合わせにより、薬の効き目が変わることがあります。他の薬を飲んでいる場合は、副作用の重複問題もありますので、必ず医師に伝えましょう。

その他の治療として、うつ病では電撃療法、高照度光療法、断眠療法などが用いられることがあります。

まとめ

・主に身体症状が現れる心身症を扱うのが「心療内科」、精神症状を扱うのが「精神科」。

・「神経内科」は、脳血管障害や神経の病気、認知症などを扱う。

・病院とは、20人以上の患者を入院させるための施設を有するもの。診療所とは、患者を入院させるための施設を持たないか、19人以下の患者を入院させるための施設を有するもの。