Lesson3-6 不安障害の人への対応

長期的には、専門家の力を借りながら、少しずつ行動範囲を広げる、不安となる原因に触れて慣れていく、リラックスする方法を習得する、などが不安障害からの回復に有効です。

以下、瞬発力が問われるパニック発作への対応と、長期にわたる支援が必要なトラウマ経験者への対応をご紹介します。

パニック発作の人を助ける

パニック発作なのか、心臓発作なのか、喘息発作なのか判断できないときは救急車を呼びましょう。

②可能な限り静かで安全な場所に移動させます。ゆっくりと深呼吸をさせ、できるだけ落ち着かせます。

③3秒息を吸い、3秒止め、3秒で吐きます。あなたがお手本となり、真似してもらいます。

④ひたすら話を聞きましょう。

⑤パニック発作は、命の危険があるものではないと伝えます。

⑥発作はすぐに治まり、改善すると説明します。

⑦発作が治まるまで誰かがそばにいて安全を確保すると、安心させましょう。

トラウマ(外傷的な出来事)を経験した人を支援する

トラウマを体験した人に、現在おかれている状況を説明すること、そして必要なサポート(住まい、友人や家族との接触、食事など)を提供することが重要です。

①相手が望むなら、話をしてもらいます

しかし、無理強いは禁物です。話をすることで二次的なトラウマを生じさせることがあります。本人のペースを大切にしましょう。

②アドバイスをする前に、辛抱強く、共感して傾聴しましょう

良し悪しの判断をせず、聞きましょう。

③外傷的な出来事の後に、ストレス症状が数日から一定期間続くのは正常な反応だと伝えましょう

④サポートしてくれる人や、トラウマについて分かち合える人とコミュニケーションするよう勧めます。

どのくらい、誰と話したいかという気持ちを基準にしましょう。そして、フラッシュバックや思いだしを無理に押さえたり忘れたりしようとせず、日常生活を淡々と続けるように伝えましょう。

⑤酒やドラッグで紛らわせないよう忠告しましょう

運動やリラクセーション、他に好きなことなどを勧めましょう。

Lesson3-6 まとめ

・瞬発力が問われるパニック発作への対応では、発作の見分け方や深呼吸、一緒にいることが大切。

・長期に渡る支援が必要なトラウマ経験者への対応では、必要なサポートを提供し、相手の気持ちにあわせたコミュニケーション。