Lesson3-3 うつ病の原因と治療

うつ病になる原因

環境やある出来事が絡み合い、うつ病になるわけですから、再発を繰り返さないためにも病気になった経緯を把握し、背景やきっかけを特定して、対策をたてましょう。そのままにしていては、繰り返す可能性が高いのがこの病気の特徴です。

しかし、はっきり思い当たるストレスがなくても発病する場合や、身体の変化から起きる場合もあり、専門医の見極めが必要な場合もあります

以下に代表的な原因を挙げます。

喪失

経済的損失、身近な人と関係の喪失や葛藤、親しい人やペットを亡くす、転居による地縁の喪失。

失業や退職

離職によるやりがいや帰属先の喪失、経済的なストレスも。

出産

女性の10~15%は産後うつ病を経験します。

犯罪被害

事故による長期の後遺症

慢性的な身体疾患

障害を持つ人や高齢者を長時間介護すること

働きすぎ

昨今ニュースで取り上げられている、過度の時間外労働や燃えつき症候群など。

異動、転勤、昇進などの職場での変化

災害など大きな環境の変化

 

ストレス以外では

不眠

身体疾患

脳血管障害・脳卒中、認知症、甲状腺機能亢進症(バセドウ病)、甲状腺機能低下症(橋本病)、下垂体腺腫(クッシング病)、副腎皮質の機能障害(アジソン病)、パーキンソン病など。

薬物治療やドラッグの副作用

他の精神疾患によるストレス

統合失調症、深刻な不安、アルコールや薬物乱用など。

月経によるホルモン変化

月経前気分不快症候群、月経前緊張症

季節性うつ病として

冬に太陽に当たらないこと。北国や北欧などで見られます。

うつ病の治療

うつ病は、心のエネルギーが枯渇している状態ですから、まずはじっくり休養することが重要です。必要な時には、仕事や学業を休みます。うつ病になりやすい性格として、「真面目」が挙げられますが、会社や周囲に迷惑をかけていると焦って復職を急ぐ方も多いです。しかし、十分すぎるほどの休養をしなくては、すぐに再発します。見かけは治っていたとしても、完治するには時間が必要です。今までの働き方や考え方を見直すきっかけとして、「上手な休み方」「周囲への頼り方」を身に着ける時期だと腹をくくりましょう。

①薬物療法

脳内の伝達物質の変化による病のた、薬を使用します。SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)やSNRI(選択的セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤)という新しいタイプの薬が出ています。従来より副作用が少ないものです。

即効性がある薬ではなく、効果が出るまでに2-3週間かかります。服用しながら回復までに平均3か月といわれていますが、薬物療法は半年から1年間続けるのが普通で、そのほうが再発する可能性も抑えられます。

②心理療法

カウンセリングでは、認知行動療法が主流です。自分の考え方のくせを見直したり、物事のとらえ方がマイナスに傾いているのを現実的な考え方に戻すものです。人間関係や仕事についても見直します。

Lesson3-3 まとめ

・発症のひきがねになる要因がありうつ病になるが、はっきり思いあたらない場合もある

・季節性や出産、ホルモン変化などによる発症がみられる

・抗うつ薬や効果が出るまでに2-3週間かかる、薬物療法は半年から1年間続けるのが一般的